最近、怪我がし易い身体になっていて、何とかしなければと思っています。

太極拳などの武道の形を真似るために、その形を作ることばかりに拘っていると、外側の筋肉を使う癖ができ、意識してリラックスしたり、力を抜こうとしても、その筋肉しか動きません。

その上、力を抜くことを意識するので、結局随意筋が主体で動き、内部のバランス筋はその拮抗(神経拮抗)により能力を弱めます。

リラックスや力を抜くも、これも意識すると拙力です。

随意筋のどこかの力を抜くと、どこかの随意筋に負担がかかり補います。随意筋はこれしかできません。相互作用です。運動神経が働きます。すると、そのリラックスした以外の、負担を受けた随意筋の深部にある箇所に急激な力が加わります。

このように、力を抜く、リラックスするなどを意識する、意念する、即ち、放松すると考えることは間違いです。
 放松は、人間の無為自然のあたりまえの状態です。従って、何も考えないで、楽しく気持ちよくただ套路をする。気持ちよくないところに違和感があるということで、その部分が違和感がなくなるまで套路をする。これは、マインドフルネスというその場の自分の状態を完全に感受する瞑想技術です。武当派では想念太極拳といいます。

その違和感がなくなるまでは、自宅で単練などの蹴りや、突きを絶対に行わないことです。

多くの中国拳法は快拳から入りますが、あれが身体をこわす元です。

最初は慢拳でゆっくりと違和感がなくなる無為自然を見つけ、そしてその感覚が分かったら、快拳をしたければする。しなくてもいいが、武道の対錬練習では、相手が打ってくるのでそれに対応する無為自然な動きのみを行うしかないように行いますから、快拳でやっても問題ありません。
しかし、慢拳で違和感がなくなるまで、一人で何かを架空に蹴ったり、突いたりするのは厳禁です。無くなれば、最初は蓄発快拳から始め、勁道を良く練りながら行います。そして、最後に快拳です。快拳を一人練習で行うまでのレベルには相当な修練が必要です。

映画やテレビ、中国拳法の集まりなどで、違和感がある内の行っている快拳の単練は全く危険で意味がありません。若い頃、体が強靭であるからもっているようなもので、ほとんど身体をこわします。

武道家が身体をこわすのはほとんどこれです。日本にあるゆっくり行う太極拳や、内家拳には重要なもともと根源的な基本があります。それをしっかりと涵養して身につけないと結局は内部は空洞の張りぼての虎を、太極拳や内家拳の高度な外側の動きで外側を動かすことになり、内部ができていなければ一挙にはりぼては壊れます。それも速くて無理な強い拙力が働くと、脆弱な内部はひとたまりもありません。
これが最近多い、太極拳や内家拳の練習者の怪我をしやすい原因だと思われます。

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“最近、怪我がし易い身体になっていて、何とかしなければと思っています。” への2件の返信

  1. 「気持ちよく套路が打てる」とありますが、その「気持ちよく」というのは具体的にどのようなことをいうのでしょうか?
    やってて、どこか詰まりを感じるような動きでは違和感を感じて気持ちよくないですが、何の力も入ってない状態で頭だけが気持ちいいというわけじゃなさそう?です…
    そこらあたりはどんななんでしょう‥?

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