太極という境地に自分を置く

「2匹のサルの脳活動を初めて同時に測定し、社会的相互作用によってサルの脳が同期する可能性のあることを明らかにした論文が、今週掲載される。」らしいのですが、こんなことは人間において経験学的にあたりまえのことで、いかにそのようなことに左右されないかということは、人類の昔からの課題でもありました。そうであれば、人間においてはすでに誰もが脳の働きは分かりませんが、心の問題としてこのようなことがあった事は明かです。しかし、今回は脳の働きで証明した論文のようで、経験科学の脳科学的裏付けになるようです。… 続きを読む

太極拳の懂勁は、くつろぎと笑いから生まれる。

私たちの太極拳の武道練習は、まず寛い(リラックスではない)で、そして笑いながら、楽しく対打を行います。よくあるような武術や格闘の練習のように、厳しい顔をして相手に敵対しながら必死でやるような練習は決して行いません。

これには理由があるのです。

人間は、くつろいでいるときには体内に分泌するホルモンも含め、ゆったりとより多くの感覚を感じ取るようにできています。いわゆる聴勁はこれを使用しますから、豊富な感受で太極拳の対打を行う事ができるのです。… 続きを読む

イチローVSダルビッシュ イチローの「ライオンは筋トレしない」にダルビッシュが反論する

 最近のイチローさんの言葉です。話題になりました。

「メジャーに来て最初に思ったのは、周りがでかい奴だらけだということ。

それに対抗しようと、最初は筋肉をつけた。しかし、たった3kg増えただけで、体が全く自由に使えなくなった。

人間の体は、様々なセンサーを出してくれている。過度な筋肉をつけることは、そのセンサーを殺してしまうことに繋がり、それは結果的に怪我につながる。

結局人間は、生まれ持った”関節”とか”腱”なんかは鍛えられないから、筋肉が大きくなるとそれを支える部位で故障が起きてしまう。… 続きを読む

青年期のシナプスの刈り込みと太極拳

この論文を読んでいて思い出したことがあります。

 私は、中学後半時代から、世の中に起こる違和感と大人の偽善に我慢できず何にでも誰にでも反発していて、高校時代は、母親以外の誰の言うことも聞かず、特に学校では好き放題で、歴史ある高校で初めての落第生になったことや、思うことやりたいことのやり放題であったことを、太極拳の師に話したことがあります。

 その時のことです。高校時代は、祖父の組織の関係者から真剣による「柳生新陰流」を習っていたときも、その先生からも同じことを言われました。続きを読む

深遠な聴勁・十目

今から30年以上前の太極拳を教わる場所は、山の中がほとんどでした。イノシシにも出くわし、時には、真夜中近くになるまで深い山奥にいて教わることもありました。

聴勁はお互いの体が触れ合う聴勁はあたりまえで、太極拳には十目(じゅうもく)という周辺環境に対する聴勁があります。

例えば近くに動物が現れると、目で見える何らかの動き、耳に聞こえる音はあたりまえながら、空気の変化を皮膚で感じ、空気の味の変化、そして、動物の心の変化によっておこるエネルギーの動き(気)の気配を感じ、そして、においをも感じるようになります。… 続きを読む

柔らかくなろうとする堅さ。リラックスしようとする緊張。

 例えば柔らかい。または、膨らむ。形が自由に変化するなどなど、このようなものは何かの性質を言い表したものです。
私の知っている太極拳はこのような性質をとらえることはしません。
柔らかく動く、水のように流れる、または形を変える、風船のように膨らみ縮むなどは、全て太極拳に現れる一つの性質です。このように、柔らかい動きを求める事、膨らむこと、形が自由に変化することなどの性質を意識すること自体、私の知っている太極拳の場合は双重の病として考えます。… 続きを読む

太極拳は太極の状態を思い出すメソッド

太極の状態=カオスの縁にある創発の状態=ゾーンに入った状態(スポーツ用語)

今から1万2千年前に確立されていた最高の医学理論「シッダ医学」も、により、この状態を目指し、人々の健康を求めたものでした。現在においては、その理論は、全体は、各部分の算術的総和以上のものである、とする考えである「ホーリズム」という概念に受け継がれています。

武当派の楊式太極拳の根本には、太極理論がありますが、「ホーリズム」は実践論としての太極理論とも言えます。太極拳の養生理論を説いていくと、すべてこの「ホーリズム」と一致し、そこには、「太極の状態」を健康体として目指す養生論があります。武道としての太極拳においても、最小の力で総和の臨界的最適力を発揮することができる「太極方式」となっているのです。… 続きを読む

太極拳から観た「バドミントン世界選手権 女子シングルスで奥原が金メダル | NHKニュース」

熱戦の末金メダル。疲れ切っていた最後を乗り切ったのは
「勝ち負けよりも、楽しもうと思った」と語っていました。

太極拳も同じです。太極拳を巧くなろうと意識するよりも、ただ楽しむのです。
真の楽しさを知っている者は、楽しもうと思うだけでなく、真に楽しめるから、人間の奥深くにある人間を超えた能力が発露します。

太極拳は真の楽しさを思い出す方法を学び、真の楽しさを思い出す武道なのです。

イギリスで開かれたバドミントンの世界選手権の女子シングルスで、22歳の奥原希望選手が決勝でインドの選手に勝って、金メダルを獲得しました。世界…

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平均寿命で日本を超えた香港、その秘訣とは?―中国ネット

この記事が理由の一位として示すように、確かに、毎朝の太極拳(制定太極拳でない)が健康の秘訣でしょう。その香港の人たちの太極拳に対する考えに秘密があります。

医療制度も整っていますが、日本ほどではありません。

香港の太極拳について詳しくはこちら

2017年8月24日、中国のポータルサイト・今日頭条に、平均寿命で日本を超えた香港の長寿の秘訣(ひけつ)について紹介する記事が掲載された。厚生労働省が2016年…(2017年08月25日

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