「霊機於頂」太極拳は考えない。

考えないで行動するなとよく言われますが、太極拳では考えないで感じたままに反応することを練習します。

人間はまず感覚をもって、何かを感じます。そして、それから、視床下部のある古い脳の奥深くでその感覚を受けます。感受と言います。

音楽などは感受を主に働かせるので、奥深い脳が活性化します。

感受を受けてから想念という、考えの前にある念が生まれます。まだ考えとして意識に出ていません。

これは例えば好き嫌いなどの感情、愛情などが代表的です。トラウマやPTSDなどで植え付けられた感受は、ここで、心の奥深く気づかないところで想いとして芽生えています。そして、その気づかない想いが言動に表れます。いくら考えてから行動しようとしても、既に表情や体調、仕草などに現れてしまうのが、ここで言う言動です。その本来の心と違う行動をしようとする場合は、考えないといけません。考えることもこの社会では必要とされているようですが、実戦としての武道では役に立ちません。私は社会でも心に思ったまま考えずに行動できるように修行しています。… 続きを読む

逆腹式呼吸の練習方法

逆腹式呼吸(背式)・・腹式呼吸・胸式と違います。逆腹式呼吸の仙骨に意識を集中するやり方です。

まず、胆式の練習・この呼吸法の練習方法として胆式というのをやります。逆腹式呼吸という武術ならではのすごく優れた呼吸法です。呼吸で一定の腹圧を作る訓練です。

吸気の練習と漏気の練習

①足を閉じてゆっくりと手のひらを上向きに翻しながら脇の下まで手のひらを持ってきます。ここまで息を吸う動作です。

逆腹式呼吸ですが、肺を膨らませるイメージではなく、横隔膜をおなかに下げていきながら胸郭を広げる感じです。おなかがぎゅーと圧縮され、おなかの裏側背中に圧力がかかります。おなかの圧力が増します。呼吸を意識するよりも動きと呼吸が一致し、丹田が小さく縮むイメージを持ってください。深呼吸と同じですが、肺を広げるのではなく、横隔膜を下げ、胸郭を広げます。平均3㍑はあるといわれる予備吸気です。… 続きを読む

太極拳では膝を壊す人が多いですが、膝を壊さず瞑想太極拳まで至るにはどうすればいいですか。

メールでご質問いただきました。ありがとうございました。

もともと太極拳の動きは、基本をしっかりしていないと膝を壊すのは当然の動きなんです。その他の武道も同じだと思います。

日本で普及している太極拳は、お年寄りでもすぐに始めることが出来る運動として普及しています。

しかし、基礎的な武道としての動きの基本を修練していないと、太極拳の高度な動きは当然、膝だけでなく、腰や首などの関節部分を痛めるのです。

そこで、制定太極拳は、その痛めることのない安全な範囲で動けるように制定されたものです。けが人が続出したりすると、もちろん普及もままなりません。

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速い動きの練習は必要ですか?

太極拳は套路や散手などでゆっくり練りますが、その密度がバネになって、驚くほど速い動きが出来るようになります。
自然の理を利用して動く太極拳は、考えるよりも早く動きます。
ゆっくり動くのはその考えると言うよりも,深いところにある動きを見つめる意味もあります。
本当の達人はとてもとてもゆっくり套路をやります。
24式でしたら、1時間などざらです。
しかし動くと、当たり前のようにすっと動きます。考えないからです。
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気とは

今回は気についてのお話です。

気は神と精のコネクト役と考えます。

「氣」又は「炁」が正しい書き方です。

私たちは気とは、ひとつは生命エネルギーのことと考えています。生命エネルギーとは精神も、心も体も全て含めて、それらを動かすエネルギーのことです。

注意したいのは、ここで言うエネルギーとは単に熱量を持つ物質論的なものだけでなく、霊的・生命的・動的な原理としての形而上的側面と、物質的な形而下的側面を合わせて考えます。… 続きを読む

ホームページを完全リニューアルしました。

いままで、PC用のホームページとブログ、そして会員用のWIKIを併用していましたが、今回ホームページとブログを一体として、iPhoneや携帯電話にもそのまま対応できるようにしました。

移行作業はこれからですが、WIKIなどに記載されていた技術情報などは、その中からメンバーズサイトへも掲載することにしますので、課程修了者は課程に応じご覧ください。

Q&Aには一般的なものだけ抜粋して掲載しますので、実際の技術情報などについてのQ&Aはメンバーズサイトで掲載します。… 続きを読む

楊式簡化太極拳規定24式套路 ビデオ

楊式の太極拳を一般的に普及させるため、中国政府が規定した簡化24式です。楊家の古式は85式ですが、近代に中国政府で規定された楊式の套路は88式に編成されています。内容はほとんど古式85式とは変わりませんが、套路の動きよりもその内容が古式では重視されています。24式は同じように、古式を簡単に短時間で体操として行えるように編成されたものですが、王の楊式太極拳では、古式で行う内丹法を重視して行っています。… 続きを読む

転身擺蓮+海底針(転海)

太極拳の用法には擒拿術を始め、拳脚、摔角にいたって、様々な用的、詩的名称が流派によってつけられています。王の楊式太極拳ではそのような名称は、体系を把握しにくいというところから基本的には使用せず、独自に合法などは用法の組み合わせなどがわかるように、套路などの型の一部の文字を使用して組み合わせて、記号として名称を使用しています。
()内の記号としての合法名を覚えておくと、転身擺蓮と海底針を組み合わせた散手であると覚えることが出来ます。

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逆腹式呼吸と発勁

太極拳を練習する時、その呼吸は深呼吸(気沈丹田の状態)です。 含胸による深呼吸とは、、、息を吸うときに下腹部は締まり、吐くときに弛む⇒これは、気功療法の逆複式呼吸と同じです。含胸が正しく出来ている(含胸は、固定された形ではなく、動作につれて変化します)と、横隔膜は上下に動くことが可能になります。横隔膜の収縮によって、内臓はマッサージを受けている状態になるので、血液循環が良くなり健康に役立ちます。

体の機能を最大限に使う太極拳の発勁の時の呼吸は、他の武道と違ってリラックスして発するのですが、下記の横隔膜と呼吸の特性を見れば完全に理にかなっていていることがわかります。… 続きを読む

太極拳では相手を和合して制するとありますが、具体的にどの様な戦い方をするのですか?

とても初歩的に言うと、相手の力を我が力に。

例えば、相手が顔面の急所人中に、強烈な冲拳による捶を打ってきます。(ストレート)

単鞭の転動の勢にて鬆腰を用い、相手の捶に向かいながら、相手の勁道を相手側に向かいながら外します。

その捶の前進力に転動の勢の右手を相手の推進方向に和合し、相手の推進力をより増します。(まず和合です。武当派太極拳は全てこの理法です。沾粘勁となります。)走勁です。

相手は、和合され、より前に進んでしまいます。… 続きを読む