考えないで行動するなとよく言われますが、太極拳では考えないで感じたままに反応することを練習します。
人間はまず感覚をもって、何かを感じます。そして、それから、視床下部のある古い脳の奥深くでその感覚を受けます。感受と言います。
音楽などは感受を主に働かせるので、奥深い脳が活性化します。
感受を受けてから想念という、考えの前にある念が生まれます。まだ考えとして意識に出ていません。
これは例えば好き嫌いなどの感情、愛情などが代表的です。トラウマやPTSDなどで植え付けられた感受は、ここで、心の奥深く気づかないところで想いとして芽生えています。そして、その気づかない想いが言動に表れます。いくら考えてから行動しようとしても、既に表情や体調、仕草などに現れてしまうのが、ここで言う言動です。その本来の心と違う行動をしようとする場合は、考えないといけません。考えることもこの社会では必要とされているようですが、実戦としての武道では役に立ちません。私は社会でも心に思ったまま考えずに行動できるように修行しています。… 続きを読む
師範若林政樹は、昭和32年、大阪歌舞伎座などでプロレスや芸能の興業などを業とする組織の一族に生まれ、祖父などにより幼少の頃から特にプロレスを教えられ、その後実戦剣術などの修行を経て、20歳前後は大阪ミナミのクレージーホース(大型ディスコ)で毎日起こるプロ同士の道具を使ったけんかなどを止める立場にいました。
その頃から必要に駆られ、様々な武術を修行している頃、クレージーホースに出入りしていた祖父の知人の王氏と懇意になり、祖父への恩義と言うことで、当時70才を過ぎていた王氏から門外不出の楊式太極拳を教わりました。… 続きを読む
太極拳を練習する時、その呼吸は深呼吸(気沈丹田の状態)です。 含胸による深呼吸とは、、、息を吸うときに下腹部は締まり、吐くときに弛む⇒これは、気功療法の逆複式呼吸と同じです。含胸が正しく出来ている(含胸は、固定された形ではなく、動作につれて変化します)と、横隔膜は上下に動くことが可能になります。横隔膜の収縮によって、内臓はマッサージを受けている状態になるので、血液循環が良くなり健康に役立ちます。
体の機能を最大限に使う太極拳の発勁の時の呼吸は、他の武道と違ってリラックスして発するのですが、下記の横隔膜と呼吸の特性を見れば完全に理にかなっていていることがわかります。… 続きを読む