木曜日の夜間クラス。予定は67進歩搬攔捶から68上歩攬雀尾の予定でしたが、どこからか、48斜単鞭の話題になり、48斜単鞭から49野馬分鬃となりました。
なぜ「斜」なのかという事です。
単鞭の勢は単捶勢であり、鞭のような勢から単捶勢を持つことから鞭勢とも呼ばれます。
ぬれタオルでバチンとやる、あれです。過去に「やってみてくれ」という私の古い弟子の要望に応え、実際にやってみると、筋肉隆々の弟子のの身体に、10cm大の円形の水腫れが出来、その上、痛さのあまりうずくまったほどです。顔面などに打つと危険です。
この単捶勢の反勢が反対側への単捶勢と反転して発揮されるのが、この斜単鞭です。
通常の単鞭も転動勢から拉開勢を以て反転して鞭勢となるのですが、斜単鞭はこれから起こる、仙人歩という歩法と、過渡式に起こる轆轤勢に繋がる、単捶勢を更に生みます。
右肩を左肩方向に強く押してもらうと、相当な力を持っても、押した相手は反対側に跳ね返されます。
クラスでも全員でやってみましたが、魔法のような不思議な発勁となります。
この発勁が野馬分鬃の靠勁として始まり、真っ直ぐと肘勁、挒勁と進んでいくのが野馬分鬃であると言うことを伝えた一日でした。時間列を進む四隅手の仕組み、真っ直ぐに発せられる勢いに乗る野馬分鬃。
クラス生を野馬に例え、分鬃して確認したり、野馬分鬃の轆轤勢の不思議な勢いを経験してみんなで楽しみました。今日もとても楽しい、夜間クラスでした。