哲学者、数学者、科学者など幅広い分野で活躍した学者・思想家として知られているライプニッツは、「昨日を背負い、明日を孕んでいる今日」と時空の観念を表現している。
太極拳は、四正手と四隅手で空間と時間を創造し、中定という自己の存在を主体として、四方を客体として和合した五行で生きる自分の存在を、無尽の縁起的関係を受け入れながら、ミクロからマクロまでの無限の空間と、無始無終の永遠の時間の中心に、その刹那に自分を置いている、壮大な一瞬の輝きである。そして常に有るものでは無く、移り変わっていくもの。… 続きを読む
太極拳を論じることなかれ
太極拳の思想を論じることはある。しかし、太極拳は論じることができない。哲学として捉えた場合は、太極拳は無元論である。陰陽思想は二元論であり、太極思想は一元論である。論じた時点で元が生じることを気付かないことを、老子は戒めている。これが解ると、真の太極拳を知るきっかけになる。人生も同じである。
… 続きを読む知られざる手揮琵琶

太極拳の経験を通じて変化する脳
太極拳は、その経験を通じて根本的な生き方が変化します。この変化は、導引法という古代からのタオの修行によって伝承されています。導引法は、人間の心を、人間以前の自然としての生命心のある境地へ連れ戻すことにあります。それは、脳自体の能力を万物の能力に回復させることであり、その生命心の状態を「神=しん」と呼びます。そのような機能と構造をもつ脳は生理である「精=せい」の一部です。その生命心である「神」が万物に存在するエネルギーを使用して「精」を動かします。その時に生まれるエネルギーの動作を「気」と呼びます。「神」が「気」によって「精」を生かせるのです。人間においても、自然においてもそれは同じです。天は天の生命心によって気が動作し自然に宿る精が生きるのです。花の精、石の精、全ては同じ原理です。精は神によって起こされた気の影響を受けて変化していきます。その変化は「易」です。このように、人間は様々な経験をしますが、太極拳の導引は自然の生命心による経験です。その自然の気により精が変化します。すなわち脳や体、血液、リンパなどがその「神」に対応するように変化するのです。体中に巡る神経系も同じように、常に機能的、構造的な変化を起こしていくのです。太極拳はこのような、経験的実証によりそれを古くから発見し、導引術で「神」を、行気で「気」を、房中術で「精」を無為自然に回復します。… 続きを読む
身体活動・運動|厚生労働省
厚生労働省では、総死亡、虚血性心疾患、高血圧、糖尿病、肥満、骨粗鬆症、結腸がんなどの罹患率や死亡率を減少させる効果として、一日一万歩程度の歩行を推奨しています。
一日一万歩というと、1000歩を10分として100分、すなわち一時間40分ほど歩くと言うことになります。
アスファルトの歩道をもし、それほど歩くと、膝や腰に強い不自然な圧力がかかり続け、健康効果よりも膝や腰、首などの損傷、同時に体内に強い緊張が生まれる結果、体に不利益な生理反応が起こるなど、マイナス効果が多いことも知られています。… 続きを読む
簡化二十四式太極拳について
太極剣《専門教学》
30年ほど前、兵庫県の六甲山の山奥で、武道としての太極拳を練り上げるために、さんざん太極剣と太極刀を教わりました。
護身
ひ弱な女性や、年配者にとって、強力な筋肉と打撃力をつけて身を守ることなどナンセンスです。
楊式太極拳と柳生新陰流の「勢法」
武当派の楊式太極拳は勢いを重んじます。十三勢という基本勢があるため、十三勢とも呼ばれます。その勢が形に表れるのを「型」といい、型の連続が套路です。
(坐道トピック)明晰夢をもたらすγ帯神経活動 | Nature Neuroscience |
太極拳の源流には坐道があります。今から30年ほど前に、徹底的に坐道と瞑想太極拳(武当山では「存思」)を王氏から教わりました。その時に現れる多くの効果の内の一つに、夜に坐道もしくは瞑想太極拳の套路を行うと、よく朝の起き際に必ず「明晰夢」を見ることができるようになります。これは、道士たちが十方叢林で夜の修行の後、夢幻の中で技を練り上げ、悪鬼と戦ったり、民衆を助けたり、悟りを得たりが、自由自在に思い通りに運ぶことができるという、夢幻の修行として有名です。… 続きを読む