太陽の光に溶け込む《太極拳三昧》

579390_475271529174479_1763966273_n太陽の光がさんさんと降り注ぐ、そんな中での太極拳は最高だ。
人間には迷いと、不安はいつもつきまとう。雲みたいなものだ。
しかし、今日の、雲一つ無い空から、あふれ出る光は清々しい。
この太陽の光に溶け込む。そのように生きる。不安も迷いも消え失せる。
人生にて全ての迷いと不安がなくなる。きっとそれは楽しいことだろう。
そう思うと、だいたい最初は、人間とは何だろう?から始まる。
何かに依存してそれを信じるより、自分が何者かを見つけたい。そう思う。
続きを読む

恍惚感《太極拳三昧》

なんて心地の良い朝なんだろう。
010104風はそよ風で、日差しは温かく、全てが穏やかだ。
太極拳を始める。暫くすると、体中に何かが染み渡る。
一挙に恍惚感が駆け巡り、それからは夢のようである。
套路で、この変性意識がなぜ起こるのか?
それは太極拳では経験学的に明かである。
武当派では、それが当たり前であり、理論も確立している。
朝の套路でのこの恍惚感は、一日中持続する。
ゆるやかな無為の多幸感と、共有感に包まれる。
夜になると穏やかになり、すっと眠りにつく。… 続きを読む

鳥インフルエンザ《太極拳三昧》

virus中国で鳥インフルエンザの「 H7N9型」のウイルスが、人に感染し始め、死者を出している。
ウィルスは地球上に生息して、自分の住み場所を探している。
住み場所はどこか、鳥や人間のの細胞である。その細胞に住み、繁殖させていき、周辺の細胞へ爆発的に広がる。
細胞からエネルギーや、栄養源がウイルスの増殖のために奪われる。
細胞はそれに抵抗しようとして大きなストレス状態になる。
最終的には細胞は自ら自殺して、その増殖を抑えようとする。… 続きを読む

雨《太極拳三昧》

070101

今日は朝から雨だ。
地面に降った雨が集まり、排水溝に流れていく。

排水溝に向かう雨水は勢いを増していく。

強い自然な力を発していく。
太極拳の三尖。気勢が一箇所に集まっていく。
鋭い自然な力ができあがる。
その集まった雨水は、川に出る。
他と融合し緩やかになる。
緩やかであるが、他と融合しているので絶大な力である。
太極拳の沾粘勁。気勢が他と合わさり盛り上がっていく。
川は海に出る。
雨水はその一員となる。
そして雲になり、また雨となる。
続きを読む

神聖な太極拳《太極拳三昧》

IMG_1281近くの公園の桜は、全く剪定もされず、ただひたすらに自由に伸びている。
迫り来るような、伸び上がるような枝に、たわわと花を咲かせている。
以前住んでいた東京の湯島から、歩いてすぐに上野公園がある。
不忍池の円周を全速力で10周ほど駆け巡ってから、上野公園に入っていく。
公園の広い道の両脇から、伸び出した桜の枝は、道を覆い被している。
その桜のトンネルを走り抜けて、朝のラジオ体操に参加して、そのまま太極拳の套路をするのが日課だった。… 続きを読む

桜の花びらの絨毯《太極拳三昧》

IMG_1273今日の朝。いつもの公園の地面に、桜の花びらの絨毯が敷き詰められている。足下には、花びらと、地面がまだらを描いている。
この美しさは、無用の用である。
花びらが実なのか?
地面が実なのか?
虚実が織りなって、いい知れない美しさを醸し出している。

太極拳は陰陽の行である。
陰が実なのか、陽が実なのか。
花びらが浮かび上がるのは、地面があるからだ。
地面が存在を見せるのは、花びらの仕業。
太極拳の型と型の間に、過渡式がある。
続きを読む

大輪の椿の花《太極拳三昧》

朝の太極拳の後に、近くのお寺に参拝する。今日は大きな椿の花が、目に飛び込んできた。掌ぐらいの大きさである。
あの小さな蕾から、この大きな花が生まれ出る。
蕾は、この椿の木が、空間と時間の全てと縁を得て生み出したものだ。
すなわち、全体が、全てが、この蕾を生み出した。
楊式の太極拳は、大架式の套路で練る。大輪の椿の花である。
蕾の中には、この椿の花が詰まっている。
それが花開く、それが大架式である。
そして椿の花は、やがて実を結び種を作る。
続きを読む

夜明けと夕暮れ《太極拳三昧》

暗闇に、光がしみ出してくる。
夜明けである。
光の中に、暗闇がしみ出してくる。夕暮れである。
今日も人が死に、人が生まれる。
何かが生まれ、何かが消えていく。
この時が生まれ、この時が消えていく。
なぜ、太極の拳法なのか。
この陰陽の無常がわかれば、それが明らかになる。
だから太極拳の套路では、虚実、陰陽、夜明け、夕暮れ、誕生、死亡、目覚め、寝入りのような移り変わりを、滔々と繰り返す。
すると、必ず、陰陽の無常が分かる。
続きを読む

凌空勁《太極拳三昧》

肌寒い朝。

珍しく、いつも太極拳の套路を行う公園には行かず、すぐ近くの小さな公園へ。

小さな公園を覆い被せるように、桜が満開だ。

いつものように、長い套路をゆっくりと始める。

空気が体の内に染み渡っていく。細胞たちが細胞たちと話し始める。桜たちも、空気の粒も全てがつながる。

凌空勁、太極拳の最高の極意である。空間を越えて及ぶ、自然な力のことである。

この套路のひとときが、凌空勁を知るための大切なときである。

だから套路はゆるやかにやる。… 続きを読む

張り子の虎《太極拳三昧》

套路の型を覚えるのもいい。しかし、型の示意を知らなければ、張り子の虎のようなものだ。
示意は心の示すところ。無意識の心は何をしようとしたしたのか。
示意は型の用法である。
示意は経験すれば明らかになる。だからこそ、対錬で招式をする。
招式は、式、すなわち型に導く為の、用法を掛け合う仮想実戦の想定練習である。
そして、招式が連続して変化し自由自在になる。散手である。
散手を臨機応変に掛け合う、散手対打で練り上げる。
続きを読む