太極拳の龍の勢と龍脈

武当派の楊式太極拳では龍の勢(沾粘纏糸の勢)を多用します。

双龍採扌厥(そうりゅうさいけつ)・双龍大扌履(そうりゅうだいり)・双龍斜飛(そうりゅうしゃひ)双龍撇身(そうりゅうへいしん)大纏手(だいてんしゅ)や小纏手(しょうてんしゅ)昇龍纏腕(しょうりゅうてんわん)などの太極拳の擒拿術は、龍の勢を実感するのにとても役立ちます。

とても大切なことですが、龍の勢は龍脈を通ると言うことです。龍脈は聴勁により感じ取り、入り口からしか入ることができません。そして出口からでることにより、龍の勢による発勁は完成します。

途中で龍脈をそれたり、飛び出たりすると龍の勢は消滅します。
例えば、双龍斜飛は相手の右手首を我が左手の龍が上あごの左側でねじりかみます。相手の右肘の折れ曲がったところから、相手の胸元に龍脈が通って、相手の左側の気舎から頸脉をかすめて抜けていくのですが、入り口は相手の右脇腹の後方にあります。
そこから入っていって、龍の勢で龍脈に入っていかないと龍の勢は通りません。

龍は前に向かっていきすなわち、85式套路では倒攆猴から斜飛式の過渡式の抱掌から、完全に後ろへ向いてしまう斜飛式の方向まで、五行の勢を使用して曲がりくねった龍脈を通り抜けます。

双龍斜飛はこの套路における、典型的な龍脈を描く龍の勢ですが、よく、野馬分鬃と混同されるようですが、全く違うものです。

龍脈の複雑ですが、その龍脈を知ればとてもたやすく龍が通り抜けることができることを、相対練習で習得してください。

龍の勢は沾粘勁と纏糸勁という重要な太極拳の勢を兼ね備えた合勢です。全ての技で龍脈を見つけて通ることができれば、太極拳は神明の域に入ります。

そういうことで、この龍の勢をとてもわかりやすく実感できるこのような把式(擒拿・摔角・解法など)の練習は重要なのです。
把式は龍脈を知り、龍の勢を使いこなせた、すなわち巧みな型(技術とその動きの全体像)であるということです。広義では巧

みな型のことを把式と言います。

中国では、成功者の多く住むところには龍脈が通っているとかよく言います。とんとん拍子の成功者は龍脈を通ってきたとも言います。

確かに太極拳を修行して、龍脈を知れば、とんとん拍子に太極拳が聖域に入っていくのも理解ができます。

龍脈を知るには、まず十三勢を思い出して、龍の勢を思い出してからのことです。

龍になって龍脈を駆け巡る太極拳の醍醐味を知れば、きっと世の龍脈も見えてくるでしょう。

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