「百術(ひゃくじゅつ)は 一誠(いっせい)に 如(し)かず」 と読みます。政財界の多くの重鎮が座右の銘にしている言葉です。百の術も一つの誠におよばないと言うことです。一如という言葉は同じと言うことですが、不如はおよばない同じではないと言うことで、前の言葉が後ろの言葉と比べるときに使います。出典は明らかではありませんが「百聞は一見に如かず」のように中国の趙充国伝で「充国曰、百聞不如一見、兵難隃度、臣願馳至金城、図上方略」とあるように、その周辺の出典であるところが有力です。… 続きを読む
手首の整体
金糸纏腕などの手首の擒拿術などを行った時に行う整体です。
擒拿術と合わせて行うと、手首の関節がしなやかで強くなります。
又痛みにも強くなり、経絡や経穴の状況もとても良くなります。
手首が痛い場合は柔らかく行うととても痛みなどが楽になります。
- 立禅の姿勢です。
- 左手を拳にして虎口を上に向けておなかの前まで持って行きながら、右手は下に掌心をあてて添えながら、勁圧を保ち、おなかの前に来たときに左手を下に、右手の平を上に勁圧を高めます。約10秒間強めます。
首の整体
首の部分の擒拿術の練習をしたときに行う整体です。必ず練習後には行います。
首の痛みなどがある人にも、最適な自力整体術です。
- 立禅の姿勢
- 右腕をのばしながら、少しずつ後ろに引き上げます。引き上げるときには、身体の内側に勁圧を感じながら上げていきます。
- 勁圧がピークに達したところで、止まったところで15秒間呼吸を落ち着けて止めます。
- 15秒経ったら腕を下ろして、立禅に戻ります。
- 同じことを2セットします。
- 立禅から、ウェストの後ろ側の背骨の真ん中を、手のひらで軽くおさえます。
太極拳から見た肉体の動き
人間の社会生活において、肉体のうちあまり使われていない部分は、スポーツなどの素晴らしい技の中で脚光を浴びています。
スケートのキム・ヨナさんの美しいジャンプなどに使用されるインナーマッスルもそうです。
このように、太極拳は普段使用されていない肉体の動きを、本来持っている能力として思い出して緩やかに育てていこうとする武道なのです。
インナーマッスルなども、リラックスして見つめていくと、しっかりと動き、高度な運動そしてバランスを司る機能として素晴らしいものであることが身をもって経験できます。… 続きを読む
中国の禁武政策
- 589年-960年の隋唐五代の371年間隋末の農民大決起(農民一揆)により、これを鎮圧できなかった煬帝は現実から逃避して酒色にふける生活を送り、皇帝としての統治能力は失われていました。618年、江都で煬帝は故郷への帰還を望む近衛兵を率いた宇文化及兄弟らによって、末子の趙王楊杲(13歳)と共に50歳にして殺されてしまい隋は滅んでしまいます。そこで618年5月、煬帝が殺されたと知ると李淵がこの一揆を鎮圧して、恭帝から禅譲を受けて自ら皇帝となり。新たに唐王朝を興しました。この時に李淵がとった政策が、隋を滅ぼす要因になった民間武術を廃絶すると云うものでした。そして、唐の後の五代までこの政策は、続く事になるのです。
相対するものを知る太極拳
強弱とは単に相対するものです。
強弱とは単に相対するものです。
左と右、上と下、女と男などと同じように性質として考えるのが太極拳です。
強いから良い、弱いから悪いのではありません。
強いところはどこか、弱いところはどこかそれを知ります。
何に強いのか、何に弱いのかそれを知ります。
よく観察すると、強いところには弱いものが混在しています。
そして弱いところには強いものが混在しています。
それが太極と呼ばれる混沌とした状態です。… 続きを読む
素に戻っていく太極拳
太極拳の面白いところは、道を歩むように一歩一歩踏みしめて根本的なところに戻っていくところにあります。素に戻っていくという表現が適当かもしれません。
套路などの基本練習は、例えば、生きていくことに置き換えると、人間として動くための自然な動きの練習です。
人間は動くのに、いちいち練習しなくても動けるようになります。
これは当たり前です。
太極拳も実は、自分の身を当たり前に守るための、人間の根本を思い出すためのものなのです。… 続きを読む
太極拳は努力しない。
山で遊び出す子ども達はとても元気です。山の中を走り回っている内に、色々なことを忘れて、ただ無邪気に遊び回っています。
そんな子ども達の、足下や手の動き、身体の動きを細かく観察していると、驚くような巧みな高度な動きで、山を駆け上り、飛び降り、ぶつかり合っています。
これは何でしょうか?努力のたまものでしょうか?
実は、これが太極拳が求めているところなのです。
確かに努力も大切でしょうが、努力したことを積み重ね、その成熟したものに頼り切ることが果たして全てでしょうか?… 続きを読む
囚人から人に戻る太極拳
囚われを見つけ出すのが太極拳の套路です。
囚われという字は人を囲みの中に閉じ込めている字です。
囚人の囚です。
物理的に檻に閉じ込められていいるのではなく、色々な条件に囲まれている状態です。
例えば、功名富貴(こうめいふき)という四本の線を取りはからえることが出来れば、並外れた人間になることが出来、そしてもっとレベルの高い話では、道徳と仁義という四本の線を重視する心を解き放すことが出来れば、聖人の仲間入りが出来ると、あの論語と並んで広く読まれている菜根譚(さいこんたん)の… 続きを読む
太極拳は、不老長寿に役立つ医武同源
太極拳は、不老長寿に役立つと一般的に考えられています。
健康にいいというだけの理由ではなく、太極拳の運動のしくみが,人間の根幹部分の生理を使うところから、現実的に若返り,病気から遠ざかり元気になり、又事故や怪我を未然に防げる危険を察知して防衛する本能的な能力をより思い出して練るところにあります。
例えば、心と健康の関係にしても、副交感神経を優位にして,穏やかなストレスに強い心身を育て、放松というとらわれのない根幹的な人間の心の太極拳の意で、そのまま精神や身体が動くように、繰り返し毎日運動します。… 続きを読む