柔らかくなろうとする堅さ。リラックスしようとする緊張。

 例えば柔らかい。または、膨らむ。形が自由に変化するなどなど、このようなものは何かの性質を言い表したものです。
私の知っている太極拳はこのような性質をとらえることはしません。
柔らかく動く、水のように流れる、または形を変える、風船のように膨らみ縮むなどは、全て太極拳に現れる一つの性質です。このように、柔らかい動きを求める事、膨らむこと、形が自由に変化することなどの性質を意識すること自体、私の知っている太極拳の場合は双重の病として考えます。… 続きを読む

太極拳は皮と毛しか残っていないと陳炎林はいう

《太極拳刀劍桿散手合編》の序章に書かれた言葉です。中国語で書かれていますが、是非訳して読んでみてください。私の師も全く同じことを、いつも言っていました。こちら

要約すると、「もう中国には武術など完全な形で残っているものは無い。太極拳も皮と毛だけである。その理由は、人々は忙しいことばかりで、太極拳を余暇の趣味か養身治病程度にしか考えず、深くを求めようとしないからだ。そして、中国では元々、子に相当するようなものにしか技芸を伝えないのが習わしであるから多くは断絶した。口伝が主であり、筆で記したものなど門外に出さない。武器が出回り、身を守ることが容易になった。奇才、高手は世に隠れ、伝統の復活など自分の仕事では無い。だから、後の人は誤伝を重ねて、今やチリと散じて、ほとんど絶えようとしている」… 続きを読む

なぜイチローは「ウェイトトレーニング」をパタッとやめたのか? – まぐまぐニュース!

何も言うことはありません。古式の楊式太極拳の無為自然。いつもイチローさんの名を上げて、門下には太極拳の動きの例として使わせて頂いています。正にこのとおりです。


イチロー選手は、42歳となった今もトップ選手であり続けています。バッティングはもちろん、走力、フィールディング、送球などに衰えは見えず、大きなけがもありません。

また、ベテラン選手になると体つきが変わってしまうものですが、イチロー選手の体は見るからにシャープかつ柔軟。どのような体作りを行っているのか、プロの間でも興味の的となっています。

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泥丸という上丹田のある場所

太極拳では、丹田の上中下の位置を明確にし、そこに気が集まるように修練します。気はエネルギーの動きのことであり、そこにエネルギーが向かうように、太極拳を修業するのです。
この上丹田の場所は、泥丸と言われる場所であり、まさしくこの「視床下部」のあるところです。
健康な視床下部幹細胞を中齢マウスへ移植すると、老化を遅らせ、寿命を延ばすことができたと言うこの論文は、またも、太極拳の養生論という経験科学を現在科学で立証する一つになったようです。… 続きを読む

【香港ディズニー】マスター・グーフィーと太極拳レッスン!ホテル宿泊者の充実レクリエーション | cinemacafe.net

さすが、香港と言えます。香港の人達にとって太極拳は、古き良き中国の誇りのようなものです。制定太極拳や伝統太極拳を嫌いますが、古式の楊式太極拳を誇りにしています。私も香港には入り浸りでしたが、九龍城が無くなってから魅力が無くなりました。面白い人たちがたくさんいて、私の古式楊式太極拳をとても大切にしてくれました。

グーフィーの太極拳がどんなものか一度見てみたいものですが、香港の人たちにも、古式の太極拳はあこがれです。しかし、今や香港にも存在しないようで、本物はヨーロッパなど海外に散らばってしまったと嘆いていました。日本には、現在では超有名な組織である当時の神戸の裏社会の手引きで、文革の時に武当山から太極拳の師範である王氏が日本に逃げ込みました。そのボスと兄弟分であった私の祖父が、その後王氏と懇意になり、王氏は私に太極拳を教えました。… 続きを読む

太極拳は細胞レベルでストレスを解消する | NewSphere

武当派の楊式太極拳では、古来から「節節貫穿」という言葉があり、人間の潜在力を開花させるための宗門の行でしたから、それが科学的にもやっと分かってきたようです。
「節節貫穿」については、以前の記事でも書きましたのでこちらをご覧下さい。
https://www.ohtaichi.com/?p=5087

ヨガや瞑想といった精神的な世界観を有する運動はただ人をリラックスさせるだけのものではないようだ。最新の研究によるとこれらの運動をすることによって、ストレスと関係のある細胞の働きが抑制されるのだという。

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がん細胞は脂肪を利用して転移する | Vol. 14 No. 2 | Nature ダイジェスト | Nature Research」

太極拳には、古くから易筋行という位置づけがあります。太極拳は、細胞の、ミトコンドリアをエネルギー発生源とする、即ち赤筋主体の易筋行です。赤筋の多いバランス筋を内勁として動かします。これはほとんど不随意筋で、無意識のまろやかな動きを造り上げます。白筋が多い随意筋は、解糖系というエネルギーの発生システムです。この双方のエネルギー発生システムを使用する筋肉のバランスを維持するのが易筋行です。従って、脂肪が過多になったり、痩せすぎではなく丁度良い体になります。… 続きを読む

キスでお目覚め「お姫様細胞」 小保方さん、幻の命名案:朝日新聞デジタル

太極拳では、体中隅々までまんべんなく、細胞の一つ一つ、いやそれ以上の小さな分子や、原子などの量子の世界まで思いを馳せて、貫いていく響いていく。それを一体であるという「周身節節貫穿」という心意があります。「周身節節貫穿」は細胞の一つ一つ、原子の隅々まで
そして、その一節に添えられる一節は「無令絲毫間断耳」どんなに小さな微塵の隙間も途切れることは無く。「絲」10のー4乗。「毫」10絲、これが太極拳では心身のミクロに対する考え方です。… 続きを読む

Nature ハイライト:幹細胞の「健康」はオートファジーによって維持される | Nature | Nature Research

 私たちの健康は、太極拳の医武同源の根本にある「整体」という思想においては、ホリズム「全体観」を以て維持されています。

全体観とは、例えば病気だけを取り上げて考えてみると、一つの場所にある疾患は、その場所だけの問題で起こるのでは無く、環境や心を含む全体的な状態で起こっていると考えられています。

このようなホリズムは、世界最古の医学といわれている「シッダ医学」の根本原理であり、その原理はインドから中国に伝わりました。そのためかどうか分かりませんが、シッダ医学のシッダ「特別な能力を持った医師」の一人が、タオの創始者である「老子」になったという説もあるほどで、老子の考えもホリズムの視点に立った全体論です。… 続きを読む

護身

IMG_0085 ひ弱な女性や、年配者にとって、強力な筋肉と打撃力をつけて身を守ることなどナンセンスです。

 私の弟子の30代の女性たちを筆頭に、ほとんどが小柄でひ弱ですが、初心者でも強烈な護身能力を持っています。
 本来の太極拳は、寝たきりのおばあさんがとても重いタンスを火事場から持ち出したような、火事場のクソ力を、平常心で引き出す訓練をします。
意識的に鍛えた力は、潜在能力(無意識下の能力)の約10%程度しか発揮できません。
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