太極拳の武道練習における留意

無過不及。(太極拳経より抜粋)
過ぎることなく、また及ばざることなくという練習方法がとても大切です。
太極拳の全ての技は、殺傷技術です。練習でその技をすさまじい勢に応じて発すると、お互いがその勢を育てる前に身体をこわしてしまいます。リラックスして無理をせず、自然な勢いを楽しんでください。自然な勢いは自律神経や免疫を司る心身のホメオスタシス(恒常性維持機能)を正常にして、より弾力あふれる振り幅の大きいものにしてくれます。… 続きを読む

武道太極拳の相対練習

太極拳を武道として修練する場合は、相対練習が重要となります。

相対練習は二人で行いますが、双方がお互いの勢を高めていくことの相乗効果を最も重要な要素とします。相対練習の相乗効果こそ、太極拳の太極という根本的な理念にもなります。

下図の太極図のように、技を掛ける側も掛けられる側もよく和合して、お互いにうねりを描きながら、相手をよく粘って受け入れて、相手をよく走らせて受け流して、和気藹々と相対の練習を行ってください。… 続きを読む

太極拳を武道として極めるには

太極拳の武の高手への道で、他の武道と大きく違うところがあります。

全ての武道、そして全ての人とは言いませんが、多くの武術は、新しい動きを身につけたり,又コツを覚えたり、秘伝みたいなものを新しく知ることで上達するとされています。いうなれば積み上げていくものでしょう。

太極拳は自分の持って生まれた,無為自然の才能に気づき、それを練ることのみに高手への道を求めています。太極拳は積み上げているものを一度捨てて,本当の自分に気づき、それからその積み上げているものを使うものです。… 続きを読む

武道としての太極拳の変化

現在の中国における武術も、日本での武術もそうですが、武道を習う人に対して、武道が本来の武術と同じような要求を続けていくとしたら、武術を学びたいという人は減少せざるを得ないと言うことはどの武道家も知っています。
そこで、ずいぶん昔から、武道である太極拳はその武術自体を大きく変化してきました。
その理由は、本物の武術を追求するには長い時間の毎日の練習と、良い師が必要になるわけですが、現代人は余りにも忙しいうえに、身近なところに良い師がいるということは難しく、武術を残していくという手段としては、武術自体を変化させるのが良いと考えたのです。すなわちパッケージ化です。パッケージ化とは套路の型のように一つの型を定型化することです。
続きを読む

楊式太極拳の武道

太極拳の楊式は、実際に使えない。これはとんでもない間違いです。

今一般に普及している太極拳は、攻防を目的にしたものではない、ただそれだけのことです。

楊式は楊無敵と言われたほどの理想的な攻防術です。しかし、それを極めるには、武道としての太極拳、すなわち、道が必要なのです。太極拳は道教の道の教えから名付けられています。しかしそんな難しいことはさておいて、簡単に自然で、無為すなわち故意ではない自然体であるときに使える武術なのです。

続きを読む

太極拳武器クラス

太極剣クラス


太極剣で大架を練ります。(剣の遠くに勢をめぐらします)※套路の大架と連動(実物と同じ重さ、約2キロの剣を使います)5メートルほど先の相手を切っているような感覚で振ります。だから、両方に刃があっても大丈夫なのです。
太極剣の套路は、普及している簡化式(陳炎林式)を行います。限定した型で勢いを練る勢式ですので、とても簡単に覚えることができます。搏撃式は、複雑で多彩な套路になりますので、現時点では行いません。… 続きを読む

太極拳の音楽

この音楽は、太極拳発祥の地「武当山」の、秘伝の旋律と、折畳と鼓蕩という隠されたリズムが練り込まれた、特殊な音楽です。

存思太極拳だけでなく、導引や内丹に使用される、とても不思議な音楽です。

一度聞かれると、それが経験できるはずです。

This music is a special music that includes hidden folds and drums, as well as a secret melody in Mt. Buto,… 続きを読む